セミナー・説明会でのお仕事

病院の中には、患者やその家族向けにセミナーや説明会を実施している所も見られます。このようなセミナーや説明会に病院保健師も参加して、いろいろな指導や説明を行うというケースもあるかもしれません。

たとえば、産婦人科で行われるセミナーや説明会の場合、母親になる心構えや準備などについて妊婦さんに説明します。特に初産の場合、いろいろと期待の裏側には不安や悩みを抱えている妊婦さんも多いです。妊娠すると体にいろいろな変化も出てきますし、ホルモンバランスが変わる影響もあって、精神的な変化が出てくることもあります。そこで妊婦さんの不安や悩みを聞き、専門家として適切なアドバイスをします。そうすることで、出産に対して少しでもストレスのない状態を作るわけです。

また最近病院で実施しているセミナーや説明会の中には、メタボ関係のものが多いです。メタボはすでに一般にも広く浸透している言葉で、メタボを放置していると深刻な病気に発展してしまうケースも多いです。そこで日ごろ気を付けるべきことについてアドバイスをするのです。

病院保健師が配属される診療科目

病院保健師を募集している医療機関を見てみると、総合病院のような所で募集していることが多いです。総合病院ともなると、いろいろな診療科目があります。どこに配属されるかによって、病院保健師として求められる仕事も変わってくるので注意する必要があります。

たとえば小児科に配属された場合には、親御さんの健康相談に乗るとか、子どもが病気にかからないようにするための指導を行うこともあります。また予防注射を受けるように勧めるような業務も担当しないといけないかもしれません。また訪問看護のサービスを展開している病院もあります。この場合、一人もしくは訪問看護師と一緒になって、自宅療養している患者の自宅を訪問することもあります。そしてその時々の患者の状態に応じて、健康指導するわけです。

入院病棟の担当になった場合には、保健師として患者に対して健康指導を直接行うこともあります。このようにどこに配属されるかによって、求められることも変わってくる点に注意してください。

病院で働く保健師は看護師としての仕事もあるのか

保健師というと、保健所や保健センターといったところで仕事をするものだと思っている人もいるかもしれません。このような所で仕事をしている保健師のことを、行政保健師といいます。保健師全体で見れば行政保健師の割合は多いですが、その反面行政保健師だけでもなく、ほかの職場で活躍している人も多いです。その中には、病院保健師として活躍している人も少なからず存在しています。文字通り、医療機関で勤務する保健師です。

通常保健師というと、健康相談に乗るとか、健康指導を行うといったものをイメージする人が多いはずです。しかし病院保健師の場合、このような保健師本来の業務だけを行っていればいいというわけではないので注意してください。病院保健師として採用されても、時には看護師としての仕事を任されることもあります。

病院に健康管理室や健診センターが併設されている場合には、こちらで仕事をすることになるでしょう。しかし採血などの業務を行うこともあるので、どの程度看護業務を担当することになるのか、確認を取っておくべきです。

「看護師としての仕事を行う可能性がある」というのがどうしても嫌で、尚且つ行政以外で働きたい場合は、産業保健師や学校保健師がおすすめです。

しかし、転職活動には違ったアプローチが必要になるので、『産業保健師ラボ – 企業求人の見つけ方&採用率アップの転職術』のような情報サイトを一度確認しておきましょう。

病院保健師の役割

病院保健師になった場合であっても、保健師としての本分はほかの職場で仕事をする場合と一緒と思ってください。すなわち、保健指導を患者やその家族に対して行うのが基本的な任務になります。

患者さんの中には、自分の病気が果たして治るのかどうか不安を抱えているケースもあります。その相談に乗って、健康を害さないようにするためには日ごろどのようなことに気を付けるべきかということを専門的にアドバイスをします。また看病している家族に対しては、普段どのようなことに気を付けるべきか指導します。

看護師や医者とも緊密にコミュニケーションをとる必要があるかもしれません。その場合に、自分の持っている情報を隠さず正確に伝えることでより適切な治療ができるようになることもあります。

病院保健師はほかの保健師とは違って、看護業務も兼任するケースが非常に多いです。そこで看護スキルもしっかりと基本的な所を確認してから業務につくようにした方がいいでしょう。

病院の保健師募集傾向

病院の保健師募集を見てみると、クリニックなどで募集しているケースは少ないでしょう。入院病棟のある総合病院や大学病院の募集がほぼ中心と思っておくべきです。ですから、病院保健師の場合日勤の他にも夜勤を担当する可能性もあることは頭の中に入れておくべきです。ちなみに日勤のみと夜勤もある案件は、半々くらいで募集されているような感じです。

休日は、週休2日制をとっている所が多いようです。中には日勤だけで土日は休み、残業もほとんどないようなかなり理想的な求人が掲載されていることもあります。病院保健師の求人を探すときには、このような具体的な条件をしっかりと確認した上で、応募先を決めることです。

正規スタッフの募集ももちろんありますが、その一方で、アルバイトやパートタイマーの募集もしばしば出ています。アルバイトやパートタイマーの場合、時間の融通の利く求人が比較的多いです。家事と両立させたい保健師は、まずパートタイマーで仕事をしてみるのはいかがですか?